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アイサンテクノロジーからのお知らせ

公共測量の実施や地積測量図の作成に関わる基準点の復旧について、お客様からの質問が当社に寄せられてきています。
過去の資料や国土地理院の対応を参考に、技術顧問 中根勝見 アドバイスのもと、注意すべき点や見通しについてまとめました。

1.測量成果の公表停止地域 : 国土地理院は3月14日に、本州の北半分を覆う広い範囲で「測量成果の公表停止地域」を公開しました。
http://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/sokuchikijun60007.html

2.地殻変動の大きさ : 地殻変動の最大は、水平方向約5.3m、高さ1.2mと大きいものです。
また地震後約1週間の余効変動も太平洋岸で20cm程度と大きいものです。
http://www.gsi.go.jp/chibankansi/chikakukansi_tohoku2.html

3.測量成果の取扱Q&A : この地震対応として、最も参考になるのが、国土地理院のQ&Aです。
http://sokuseikagis1.gsi.go.jp/SysMsg/h23touhokutaiheiyou/QandA.html

4.基準点成果復旧の見通し : 測量成果の復旧の見通しは、過去に発生した「2003年十勝沖地震(M=8.0)」が参考になります。
この地震は9月に発生しましたが、約1年半後の2005年4月にほとんどの成果が更新されました。
http://www.gsi.go.jp/1SEIKA/tokati-seika.htm
2008年6月14日に起きた宮城内陸地震(M=7.2)の場合、電子基準点21点は8月4日に復旧、三角点は改測及び改算結果を順次2009年2月から2010年6月にかけて公開しています。
http://sokuseikagis1.gsi.go.jp/SysMsg/h20iwatemiyagi.html
今回の地震は、エネルギー規模で十勝沖地震の30倍余りM=9.0と桁違いに大きく、地震後の余効変動の落ち着きも待たなければならず、早期の復旧は難しいと予想されます。
電子基準点の復旧時間は月単位としても、三角点の全面復旧等は1年を超えることが想定されますので、今後の国土地理院の発表を待つのが最善と思います。

5.成果更新の方法 : 前述の十勝沖地震は、今回と同じ海溝型地震なので、その際の以下手法が参考になります。
(1)一等水準点は、改測を主体に更新した。
(2)水平位置は、電子基準点及び一部三角点の改測により更新した。
(3)確定した変動量から座標補正パラメータをつくり、座標補正ソフトウェア「PatchJGD」(JGD:Japanese Geodetic Datum)により、公共基準点等の座標の補正を行い更新座標とした。
http://www.gsi.go.jp/1SEIKA/tokati-tokati-seika2.htm

6.今後予想される改測等の測量作業 : 以上参考とした過去の事例より、一等水準測量を含む大規模な測量作業が予想されます。
測量業界は、これら測量作業への参加の対応が求められることが想定されます。

7.公共測量等への対応 : 今後の対応としては、暫定的に以下が考えられます。
① 現状の基準点を既知点として測量作業を進める
② 後日国土地理院からの更新座標に基づいて修正する
③ 必ず管内の国土地理院地方測量部へ相談する
作業の実施にあたっては、既知点の不規則な変動がないことを確認して、作業を進めるべきです。

8.地積測量図作成への対応 : 変動量が平行移動と推定できる地域においては、不動産登記事務取扱手続準則第50条に基づき、使用した現状の既知点を明記して、対処するのも一つの方法と思います。
また、兵庫県南部地震の扱い「平成7年3月29日法務省民三第2589号(回答):地震による地殻の変動に伴い広範囲にわたって地表面が水平移動した場合には、土地の筆界も相対的に移動したものとして取り扱う。」が参考になると思います。

9.セミ・ダイナミック補正等の処理
2010年から、電子基準点を既知点とした1級基準点にセミ・ダイナミック補正が導入されています。
セミ・ダイナミック補正のパラメータ及び「PatchJGD」座標補正パラメータ等を正確に理解して作業を進める必要があると思います。
アイサンテクノロジーでは、「PatchJGD」及びセミ・ダイナミック補正のプログラムを一部リリース製品に搭載しており、パラメータが公開された時点で直ちにご使用いただけます。

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