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準天頂衛星「みちびき」

IMESって・・・

2011年3月 9日

地上保管信号IMES(Indoor Messaging System)は、衛星の取得できない室内にIMES発信器を設置し位置情報を発信することで、従来のGPS受信機でもファームウェアの変更で室内での位置情報を取得できる仕組みである。IMESの信号はGPSと異なり、データに緯度、経度の情報が含まれている。つまり、IMESの受信できるエリアに入れば、その位置がわかるとい仕組みです。複数ある場合は電波強度で判断するとか、室外から室内に入った場合(GPS→IMES)、またはその逆の場合どのような振る舞いをするのかは興味深々である。また、高さの概念もありますが室内を意識した「階」の概念があるのも特徴ではないでしょうか。しかも0.5階単位で対応しています。

室内測位に関しては無線LANを利用したものや、インバーターを利用したものさまざまな研究開発がされていますが、IMESの最大の特徴はGPSとシームレスに利用できるという点でしょう。他のものに比べると専用の機械となるため、その設置費用がマイナス面ではありますが、広島市ではIMESを美術館(博物館?)に設置して利用実証を行うようです。iPhoneも貸し出しているようですので、機会があるかたは是非体験してみてはいかがでしょうか。

名大の利用実証とIMES

2011年3月 5日

3月4日に、名大が行うL1SAIF利用実証のため、事前評価のため名古屋のバスレーンを含む道路と、栄オアシス周辺の歩道でのL1SAIF利用による測位を実施した。私は途中でIMESの関係で抜けてしまったが、なかなか思った成果が出なかったようである。色々な要素もあるのであろうが、どうしても受信機の信頼性が低い感じを受けてしまう。

午後からは日立産機システム殿が施設内のIMESを利用実証参加者向けに開放していただけるという事で、SPAC殿と訪問しツールの動作確認をさせていただいた。複数のIMES受信機が設置された施設でのテストは始めてであり、改めてどのような情報がくるのか確認できた。改めてツールを表現力を中心に何カ所か改良する必要もあり、改良後改めて訪問し確認したいと思う。IMESの利用に関しては当初特に意識してはいなかったのだが、複数の企業や大学で利用したいとの希望があるようで、IMESに関してもちゃんと対応をしていく必要がありそうです。

利用実証が進み実際にアプリケーションとして利用する場合、複数のIMESからの情報とGPS測位の情報と一度にいくつもの位置情報を受けるため、判断に迷う処理が出てきそうである。現在のデータコレクターツールでは、無償提供という事もありこのようなアプリケーション・ロジックは搭載していない。アプリケーション・ロジックの開発は流石に無償でという訳にはいかないが、今後も必要に応じて技術支援はしていきたいと思う。

3月2日は、先日に引き続き金沢工業大学での準天頂衛星民間利用実証説明会に参加してきました。金沢大学では北陸地域の複数の利用実証を取りまとめており、利用実証に参加される企業、先生がたに、L1SAIF,LEXの利用実証に関する具体的な説明を行いました。会場にはテレビ局の方や新聞社の方も取材に来られており、また前日のNHKで、今日の説明会が紹介されたとも聞き、なかなか積極的に取り組んでいる地域であることを感じました。こういうことを通じて一人でも多くの方に位置情報の重要性を認識してもらえたらいいなと感じております。

さて、今日は午前中に名城公園にて複数の位置を同時に定点観測してきました。私どもの利用実証は最終的には一種のマンナビであるため本来移動しながらなのですが、最初のステップとしてまず定点を複数回に分けL1SAIFのあるなしで観測したものを分析し、基礎的な情報として確認すること目的としてデータ収集を行っております。これらデータから定点としての揺らぎの状態、あるいは上空環境の異なる複数点による幾何情報のゆがみを解析し整理したうえで、マンナビとしてのデータマッチングの仕方や、状況判断の方法に向けた研究、実験を行っていくことになります。

JAXA技術実証実験

2011年3月 3日

3/1に東京でL1SAIF利用実証参加者に向けたβ版受信機の説明会が開催されました。私もβ版のツール説明のため参加させていただいています。受信機、ツールの配布が始まってすでに1週間以上経っていたため、すでにテストや、実施している機関もあるようでした。当日はJAXAより現状の技術利用実証の現状報告もありました。

JAXAの技術実証実験は以下の5つの項目に分けられています。

A)信号:準天頂衛星信号の測距性能、多測位システムとの共存性
B)システム運用:システムの稼働率、マスターコントロール局および追跡管制局での運用技術
C)インテグリティ:インテグリティ情報の生成と通知、その性能
D)精度:軌道時刻推定、補正情報による精度向上
E)単独搬送波位相測位:JAXA-LEXによる単独搬送波位相測位の実施。

この中で個人的に注目しているのが、Eの単独搬送波位相測位です。これはPPPであり、電子基準点を必要としないため東南アジアやオーストラリア等でもQZSの保管信号を利用できる仕組みです。現段階ではA~Dの技術実証が並行して実施されており、アベイラビリティの向上や精度向上に向けたパラメータチューニングを行っているようです。その影響か、3/3~12の間は「みちびき」の時計を操作するそうで、GPS補完の利用実証はちょっとできないようです。

とりあえずは技術実証は順調に進んでおり、来年度初夏ごろにはアラートフラグも外れるのではないでしょうか。