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サーベイヤーズ21講座

第11講

2010年7月27日

<<第11講>>改正測量法におけるGPS観測方程式
 
投影法
 
前回は、GPS測量の観測方程式に関する旧測量法時代における展開法処理について述べました。改正測量法では基準面が「回転楕円体面」になったので、GPSの観測方程式は投影法処理でなければなりません。
 
旧法におけるGPS測量の観測方程式
 
GPS測量の3次元網平均に使う観測方程式は、旧公共測量作業規程で次式のように定められていました。 
 
 11-01.png
 
ここに、(ξ,η)は、調査地域の平均的な鉛直線偏差の南北成分及び東西成分であり未知数です。α及びsはそれぞれ網の水平方向の微小回転及び伸縮率で未知数です。このように旧法では、未知数(ξ,η)を導入して、GPS測量で得られた観測値をジオイド面へ展開していました。
 
改正測量法におけるGPS測量の観測方程式
 
現在公開されている一二三等三角点39,000点中80%以上の点は、明治時代及び震災復興時の三角測量データで処理されています。そのため、国家三角点座標は、±10cm程度の誤差を必然的に伴います。これまで筆者が調べた範囲では、±20cm程度の座標誤差は珍しくありません。国家三角点を既知点としてGPS測量を実施する場合、国家基準点の座標誤差を吸収する効果として、旧測量法時代使われたGPS測量観測方程式が若干修正して使われてもよいかもしれません。
改正測量法では、前述のGPS測量の観測方程式において、標高Hの代わりに楕円体高hを使います。(ξ,η)は、調査地域の平均的な鉛直線偏差でなく、日本測地系2000座標系とGPS観測値との微小な傾きを調整する未知数になります。α及びsはそれぞれ網の水平方向の微小回転及び伸縮率で未知数であり、旧法時代と同じ役割になります。このように、国家三角点の誤差を吸収するために、形式的に旧法に似た観測方程式が使われてもよいのかもしれません。
 
電子基準点を既知点とした場合
 
電子基準点を既知点とした場合、改正測量法では、前述した旧法時の観測方程式において、次のように処理するのが適当です。 
 
 11-02.png
 
なお、改正測量法に伴う公共測量作業規程におけるGPS測量の観測方程式は、04年11月現在、旧法時代のものが記載されています。