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準天頂衛星「みちびき」

今日は朝一から名大の利用実証に向けた試験走行を行いました。慣れないと走行するのが難しい名古屋のバスレーン沿いを、事前にMMSを利用した高精度地図(車線等もちゃんと実測値で取得可能な)を作成しており、本日はL1SAIFのβ版受信機を車に搭載し実際に走って試験データを収集してみました。

以前からこのL1SAIFの受信機には癖がある事を指摘していましたが、実際に測位情報と地図をリアルタイムで重ねる事でその癖も明確化し、課題として共通認識ができたのではないでしょうか。

実際にβ版の受信機を使い色々な測位を行いながらデータを見ていると、色々な課題が確認できます。利用実証参加者へデータコレクター機能として提供しているツールをベースに色々拡張しながら、どのようにしたら本当に利用できるのかに挑戦しつつ、集積した測位情報を分析するシステムを準備したりもしています。利用実証参加機関の多くが来週、再来週には利用実証を行うようですので、各機関のフォローをしながら、改めて課題を洗い出し、「みちびき」を利用したアプリケーションに関して考察、検討をしていきたいと思います。

L1SAIF Plus配信開始

2011年2月21日

2/19より民間利用実証用のL1SAIFの配信が始まりました。先日までのβ版アンテナの件も含め、土曜日でしたがSPACに赴き、実際の受信テストを実施しました。静止で、3台並べ、それぞれGPSのみ、GPS+補完(QZS L1C/A)とGPS+補強(L1SAIF)を同時に10分程度観測し、その動作を確認しました。まぁまぁの結果が出ており、まずは一段落です。利用実証参加者の方にも17日より順にβ版アンテナが配布されており、ATで開発したツールもβ版対応ということで無事配布が開始されました。

民間利用実証用のL1SAIFは約3週間配信されますので、準備の整った機関から利用実証が進められるのではないでしょうか。今週末、来週にかけては名大や金沢工大で行われる利用実証のフォローアップもありますし、上智大からもサポートの依頼等があり、当面は利用実証の対応に追われそうな感じですが、「みちびき」の活用方法のアイデアや、期待、そしていろいろな業界の文化、技術とも触れる機会ともなっており、勉強になっております。並行して利用実証者に配布したツールを、私どもの検証用にチューニングする作業もありますので、ドタバタ感は否めませんが、こまめにブログはアップしていきますので、よろしくお願いいたします。

IMES動作確認

2011年2月18日

LiSAIF利用実証用の新しいドライバーとAPIができたと連絡を受け、昨日は急遽SPACにお伺いし、プログラムを構築し直しIMESの動作確認を行いました。受信開始までには多少時間がかかるようですが、約5秒に1回IMESのデータを受信している事が確認できました。ただIMESの受信データはIMM/IMPの2種類あるのですが、IMMの受信が確認できていないこと、またIMESの仕様は一般的にGPSで利用しているNMEAのデータ構造にあわせれない事等から、今後利用実証をされる方の意見を聞きながら調整していく必要もありそうです。

β版のアンテナ配布も開始され、また明日よりSPACからのL1SAIF配信が始まるため、こちらで開発しているツールも提供を開始する予定ですが、βからマルチ・センテンスに対応した事から新たにわかった事も多々あったため、改修ポイントも多く時間的に非常にタイトな状況でした。なんとか昨日のSPACからの帰路の新幹線の中で改修の目処がたち、先ほどセットアップ版までたどり着きましたので、今から実際に観測をしながら動作チェックを行う予定です。来週の頭には利用実証参加者の手元に届けられるよう準備していますので、参加者の方は今しばらくお待ちいただけないかと思います。

L1SAIFβアンテナ確認

2011年2月16日

先日のL1SAIFβアンテナのIMES接続確認では残念ながらまだ調整が必要である事が確認されました。引き続き昨日はQZSのGPS補完(L1 C/A)信号と補強(L1SAIF)の接続確認を行い、無事β-1(補完)/β-2(補強)ともに機能の確認ができています。ただ今回L1SAIFはSPACの放送日ではないため精度等の検証には至ってはいません。

早ければ今週中にも民間利用実証参加機関にβのアンテナが配布されるため、かなりタイトなスケジュールでα版からβ版へツールを改修する必要があります。αと異なりβでは複数センテンス扱えるため、どのように利用者に情報を表現するかをかなり調整する必要があります。またGSVは相変わらず不思議なデータが戻されるので、こちらも利用者が混乱しないような表示に調整する等以外に対応項目が多く時間的にはかなり厳しいが、参画者が問題なく利用実証できるように、バッテリーやメモリーチェックなどのフォロー機能も追加しておきたいという思いもある。ただしIMESに関してはまだ未確認であるため先送りし、様子を見極めて対応していきたいと思う。いかんせん15時回ってしまうとQZSが利用できなくなるのがタイトなスケジュールをさらにタイトにする大きな要因となっている。

なんとか今週中には取りまとめて、来週からのSPAC放送日までには間に合わせたいと思う。

 

L1SAIFβ版アンテナ

2011年2月14日

先週末L1SAIFβ版アンテナをアプリ開発用にSPACから借り受けた。α版ではQZSのL1C/Aしか受信できなかったのだが、β版ではL1SAIF,IMESも受信できるアンテナとなっている。が、しかし何故か2個渡され袋には、それぞれβ-1/β-2と書かれている。どうやら1つのアンテナで1つの機能のようである。一応3連休中にそれぞれのアンテナが測位できる事は確認できたので、今日から2日間にわたりSPACで、L1SAIF/IMESそれぞれの受信テストを開始しました。IMESの発信機を借りテストしたのですが、まだ調整が必要なのか情報が足らず一回戦は不発で終わってしまいました。発信機、アンテナ、ドライバー、API、そして当社開発のアプリと登場人物の多い仕組みであるため何か問題が起きると調整が大変となってしまう。明日は引き続きIMESそしてL1SAIF、L1 C/Aの接続テストを行う。夕刻には森川教授@名大の利用実証の打合せもあるため、なんとしても明日の午前中には確認をしたいと思う。

LEX信号を利用した「IT農業の実現に向けた準天頂衛星による高精度走行システムの実証実験」に参加してきました。この実証実験は、日立造船を主幹に三菱電機、ニコントリンブル、北海道総研、SPACそしてアイサンテクノロジーが参加する利用実証です。文科省の衛星利用調整委託費に採択された利用実証であり、今日は文科省の視察や、新聞社の取材を受けながらの利用実証となりました。実験は独立法人農村工学研究所の敷地内で行われたのですが、朝は雪がしっかり降っており利用実証の実施が危ぶまれましたが、10時過ぎには雪もあがりなんとか、本日のスケジュールは予定通り実施できました。

本日はLEXとVRSを搭載した農耕車両を自動追尾の光波系をリファレンスとして観測し、データを収集しました。これらのデータはアイサンテクノロジーで、来週から分析を行い評価を行う予定です。最後には実際にLEXで自動走行(直線ですが)行ったのですが、作業者の方はVRSと比較し違和感無く利用できたとおっしゃっていました。まだしっかりとした分析を行う前ですが感覚的には4cm程度の誤差では無いかとの事でした。南側に防風林があり、衛星測位には快適な環境とは言えない中、98%程度のFIX率があり、来年度予定されている実作業を含む実験にも手応えを感じる事のできる利用実証でした。

一昨年、SPAC参画機関で準天頂衛星の利活用に向けた取組みとして、複数のワーキングが結成されました。当社も基盤地図とIT自動走行のワーキングに参加していましたが、この2つのワーキングは参画機関が似ている事から同期して活動をしてきており本日より2つのワーキング連続でのLEX利用実証が開始されます。当社よりもMMSによる走行測量や、情報解析等で本利用実証に参加しています。

私は全日参加というわけにも行きませんが、9日には現場に赴き利用実証試験に参加する予定ですので、改めてその模様をレポートしたいと思います。

2月2日に日本大学で「みちびき」のLEX補正信号利用実証見学会が開催されました。初の民間利用実証という事もあり、利用実証参加者を中心に50名を超える方々が利用実証を見学しました。自動追尾型のTS測位をリファレンスにして、ローカル固定局を利用したRTK-GPS測量とLEX補正を、同じアンテナを使い、静止、低速移動体(車両搭載)で評価するというものでした。まだ実証途中であるため、とりあえずの取得したデータの中間報告でしたが、LEX補正による座標の収束状態、偏差はRTK-GPSにも劣らないものであり、LEX補正の安定性がよく現れていました。

来週からは当社も参加する「基盤地図」「IT自動走行」のLEXによる利用実証が始まりますので、当社も独自の手法で測位データを分析していきたいと思います。